正常な月経と月経不順

JR竹下駅徒歩5分 福岡市博多区竹下にある
バストアップとフェムケアサロン
Aroma Beauty Calm セラピストの高橋です。

生理の状態は女性の心と体の健康のバロメーターのひとつでもあります。
ということは、健康的な、つまり正常な生理であるかどうかを知っておくことが大切になりますよね。
ということで、今回は正常な月経と月経不順のことをお伝えします。

医学的に定義されている正常な月経(生理)とは
月経周期が25~38日ごとに、
月経周期の変動は6日以内で、
持続日数が3~7日のもの。

逆に、この条件のうち1つでも当てはまらないものがある場合には不正周期月経(月経/生理不順)とされます。
なかなか厳しい基準ですね。

それでも、月経(生理)が乱れることは誰にでもあります。
一時的な月経不順はストレス・体重の増減・疲労・病中や病後など体調の変化をきっかけに、ホルモンバランスが乱れることがおもな原因。

月経は2つの女性ホルモンによってコントロールされていること、
女性ホルモンの分泌は、脳(視床下部と下垂体)と卵巣の連係プレーで行われていて、
正常に機能していれば、トラブルのない月経になるということ
すでにご存じですよね。

逆に言えば、脳と卵巣の連係プレーが乱れて、どこか1つにでも異常が起こると、
月経が開始されなかったり
月経周期が乱れたり
といった問題が発生します。

とくに女性ホルモンの司令塔である脳視床下部は、ストレスの影響をとても受けやすいです。
ストレスから視床下部の働きが乱され、ホルモンバランスが崩れて月経不順になることもあります。
それに、激しい運動や無理なダイエットも月経不順の原因となることがあります。

このように、心身に起きた『ちょっとした変化』が月経にあらわれることが、
月経(生理)の状態は心と体の健康のバロメーターといわれる由縁かもしれませんね。

ご自身の月経(生理)のサイクルは正常なのか?
月経期間(日数)はどうなのか?
月経周期(月経・卵胞期・排卵期・黄体期)にトラブルは起きていないか?
ほかの人と比べることは難しく、なかなか知る機会は少ないと思います。

今回は正常な月経と月経不順について記しましたので、ぜひ参考にしてくださいね。

正常な月経(生理)の目安は
月経周期
月経期間
の医学的に定義されていることに加えて、

月経の有無
月経血の量や状態
月経前~月経中の不調や痛み
も関係しています。

もしかして、月経(生理)不順かな?と心配がある方は
心身が大きくストレスを受けるような状態や環境にあるか?
いつから月経の乱れが起きていているか?
基礎体温表を付けている方は、月経周期(月経期・卵胞期・排卵期・黄体期)のどこにトラブルが見られるか?
といったことを気にかけながら、ぜひ最後までお読みくださいね。

1.月経周期

月経開始から次の月経開始までの日数を数えます。
ストレスなどが原因でホルモンバランスが乱れてしまい、一時的に月経周期が乱れること珍しいことではありません。
ですが、ホルモンバランスが乱れた状態が長期間になり、排卵トラブルが続くと不妊につながることがありますし、もしかすると治療が必要な病気が隠れていることも。
また、更年期あたりからは月経周期が短くなり、時間の経過とともに月経周期の長短が入り混ざったり、変化しながら徐々に不定期になって閉経を迎えます。

正常な月経周期⇒25日~38日以内

毎回一定の間隔である必要はなく、6日の誤差は正常の範囲とされています。

稀発(きはつ)月経⇒月経周期が39日以上

ストレスなどでホルモンのバランスが乱れることがおもな原因に。
また、卵巣の働きが不十分で、ホルモンが正常に分泌されていないことが原因のことも。
もしかすると、多嚢胞性卵巣症候群や神経性食欲不振症などの病気が隠れているかもしれません。
過度なダイエットや運動による体重減少、食生活の乱れ、睡眠不足、ストレスなどがきっかけになっている場合には、原因となっている生活習慣などを整えることで改善できますよ。

稀発月経で気を付けたいこと
不妊症
骨密度の低下
記憶力の衰え
多嚢胞性卵巣症候群
神経性食欲不振症 など

頻発(ひんぱつ)月経⇒月経周期が24日以内

頻発月経は月経周期のうち卵胞期や黄体期が短いことが特徴ですが、月経は3~7日と正常です。
卵胞期と黄体期の短縮はどちらも卵巣の働きが低下していることが原因です。
そのほか、ホルモン感受性の低下、ストレスや肥満も原因に。
また、卵胞期短縮症や高プロラクチン血症による黄体機能不全などの病気が隠れていることもあります。

年齢を重ねると卵巣機能が低下し、ホルモン分泌量が減るため、35歳ころからのプレ更年期以降は特にあらわれやすくなります。

卵胞期が短くなると
卵胞の成熟が遅れたり十分に行われなかったりする傾向にあります。この状態を脳がキャッチすることで、排卵が早まることがあると考えられています。

排卵後の黄体期が短くなると
黄体機能が低下してプロゲステロンの分泌が正常に行われないと、子宮内膜が十分に成熟することなく、はがれやすくなり、正常よりも黄体期が短くなります。

頻発月経で気を付けたいこと
不妊症
排卵障害
貧血・立ちくらみ
動悸・息切れ
肥満
黄体機能不全
高プロラクチン血症

2.月経期間

生理開始日から最終月経日までの日数を数えます。

正常な月経期間の範囲⇒3~7日間
過長月経⇒8日以上

無排卵月経や黄体ホルモンの分泌が不十分になっている可能性が。
子宮の病気が原因で不正出血があり、生理が長引いている感覚になることも。
そのほか更年期が近づくと、女性ホルモンの減少による生理の乱れによって、生理が長引くこともあります。

過短月経⇒2日以内

経血量が極端に少ない「過少月経」を併発しているケースが多いです。
女性ホルモンの分泌量が少ないための起こる子宮内膜の厚み不足
子宮そのものの発育不全
といったことが関係しているかもしれません。
将来、妊娠を希望している方は早めにクリニックで相談を。

3.月経血の量

1度の月経期間中の月経血の量は20㏄~140㏄前後とかなり個人差がありますし、経血量を計るのは簡単なことではありませんよね。
経血量はナプキンの交換頻度や生理中の健康状態から、ある程度の経血量を予測することができます。
また、更年期あたりからは月経血の量は少なくなる傾向に。さらに時折、月経血が極端に多くなることもあり、生理のたびに状態が変わることがあります。

正常な月経量

量が多い時でも、2時間に1度ナプキン交換で済む。

月経過多⇒月経血が150㏄を超える

月経血量が多く昼でも夜用ナプキンを使用している、または昼用ナプキンでは2時間もたない
レバー状の月経血が混ざる場合は過多月経のほか、子宮内膜の病気が隠れていることも。
生理中によく貧血になる、立ちくらみを起こす方は過多月経が疑われることも。
日ごろから良質なたんぱく質、鉄分やミネラル・ビタミンの摂取を心掛けるようにし、改善が見られない場合は念のためクリニックで相談を。

過少月経⇒月経血が20㏄以下

量が少なくナプキンが不要、または、おりものシートで済む。
ほとんどの場合、月経が2日以内の「過短月経」である。
ホルモン異常や子宮内膜にトラブルが疑われることも。
経口避妊薬(エストロゲン+黄体ホルモン)の長期服用が原因となることも。

4.無月経

原発性無月経⇒満18歳になっても月経が始まらない

思春期の学習や部活動・人間関係によるストレスや、神経性食欲不振症による体重減少が一因になります。
その他は、先天的な中枢の障がい・卵巣や性腺の障がい・内性器の形態異常が疑われることも。
お嬢さんが16才の誕生日を迎えても初経がまだであれば、一度クリニックで相談を。

続発性無月経⇒月経が3ヶ月(90日)以上停止している

脳と卵巣の連携プレーが乱れることで、ホルモンバランスが崩れることが原因に。
ストレス、過激なダイエットによる体重減少、激しい運動による体脂肪低下(18%以下)などが原因に。
この場合は原因となっている生活習慣などを整えることで改善できますよ。
そのほか甲状腺機能や下垂体のトラブルによるホルモン分泌への影響が原因のことも。

5.月経随伴症

月経前症候群(PMS)⇒月経前にイライラや腹痛などの心身の不快症状がある
月経前不快気分障害(PMMD)⇒月経前にメンタル面の不安定さが際立って強く、日常生活に支障がある
月経困難症⇒月経痛がひどく、日常生活に支障がある
不正出血⇒月経以外の時にだらだらと少量の出血がある

月経困難症や不正出血は隠れた病気が原因のことも。

ですが、PMSやPMMD、ストレスや冷えが原因の月経痛は
★気付かないうちに、あなたに負担を与えてしまっている生活習慣の見直し
★ストレス緩和のためのリラクセーションやメンタルケア
などを取り入れながら、穏やかに整えていくことができますよ。

月経と一言で表現しても実際の月経は、周期・期間・経血量・月経に伴うさまざまな不快症状の程度など、とても個人差が大きいです。
「正常」な月経の範囲にあることは、健康的な月経であることの目安になります。

だけど、正常な月経といわれる範囲から少しずれたとしても、あまり神経質にならなくて大丈夫。
いつもは正常な月経の範囲の方でも、その時々のストレスやちょっとした原因によって変化することは誰でもあります。

そんなときは、できるだけ
心身の疲れやストレスから少し距離を置いてみたり、
十分な休養とご自身を労わるケアを求めたりして、
ゆったりと大らかな気持ちで過ごす時間を持ってみてください。

ですが
無月経
不正出血が続く
日常生活に影響する月経随伴症がある など
中には体質の改善や検査・治療を試みた方がいい場合もあります。

子宮や卵巣などの病気が隠れていることもありますので、おかしいなと思ったら先延ばしにせず、安心するためにも一度クリニックで相談されてくださいね。

Calmが提供するケアでお手伝いできることがあれば、お気軽にお声かけくださいね。

関連記事

  1. 低気圧と体調不良

  2. 『母のホルモン』と生理前の不調について

  3. エストロゲンがもたらす美と健康の恩恵

  4. 基礎体温からわかること

  5. 女性ホルモンと生理のこと

  6. 女性ホルモンのはなし

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。